活動報告

「地域および広域的な津波減災教育の拠点づくり」 【 4 月 14 日会合資料】

「地域および広域的な津波減災教育の拠点づくり」 【 4 月 14 日会合資料】

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地域および広域的な津波減災教育の拠点づくり
− 安全安心なまちづくりを進める社会資本の形成のために
 2011 年 4 月 松崎太亮

1.主旨目的

東日本大震災の復旧復興過程は日々刻々と変化し、あらゆる面で記録活動が重要である。この記録は、復興計画の策定および実施作業の参考資料に活用できるだけでなく、次代に語り継いでいくべきものでもある。
阪神淡路大震災でも同様に、当時を記録するだけでなく「震災の経験と教訓から学ぶ」防災教育を展開し。高い教育効果を得ている(受講者側の興味関心が大きい)。

2.津波減災教育の拠点づくり −「形ある活きた教材を」−

今回提案したいのは、今後展開されるであろう防災教育に、「形あるもの」を保存・記録して、地域の遺産を学習用資産として活用することにある。
阪神大震災以降、神戸では、かつての被災地をめぐる「震災メモリアル モニュメントウォーク」が行われたり、市内各所に震災当時の被災構造物等を記録と共に保存しており、小中学生が郊外学習の際に訪れている。また、県外からの修学旅行生も見学に来ている。
現地を訪れて災害を学び、防災・減災に対する自意識を高める効果が期待される。

「形ある活きた教材」の例

  • 地震断層、津波最高到達点、津波で曲がった線路、
  • 乗り上げた漁船(インドネシア)、四川では、被災した街全体を博物館とする構想もある。

*但し、選定にあたっては。住民感情を十分に配慮して、地域からの声を最優先すること。

3.広域連携できる「活きた減災教育」

地域における被害の形は大きくなるため、その地域を特徴づける「形あるもの」を保存記録しアーカイブ化することで、一市町村だけに止まらない、循環・周遊型の「活きた減災教育」を実践できる場を各地域で形成する。

神戸港震災メモリアルパーク/神戸メリケンパーク・メリケン波止場

神戸港震災メモリアルパーク/神戸メリケンパーク・メリケン波止場
© T.Matsuzaki 2011